この記事では、迷惑SMSが届く原因から、具体的な手口、見分け方のポイント、そしてiPhone・Androidや各キャリアごとの詳細な受信拒否設定方法、さらには予防策や万が一の対処法まで、初心者の方にも分かりやすく、順を追って徹底的に解説いたします。本稿が、皆様を迷惑SMSの煩わしさから解放し、より安全で快適なスマートフォンライフを送るための一助となれば幸いです。
なぜあなたのスマホに?迷惑SMSの基本と届く仕組み
「どうして迷惑メールが届くの?」多くの方が抱くこの疑問にお答えするため、まずは迷惑SMSの基本的な知識と、送信されてくる仕組みについて解説します。
迷惑SMSとは?普通の迷惑メールとの違いを解説
迷惑SMSとは、その名の通り、SMS(ショートメッセージサービス)を利用して送信される、受信者が望んでいない迷惑なメッセージ全般を指します。これには、個人情報を詐取しようとするフィッシング詐欺をはじめ、不当な金銭を要求する架空請求、執拗な広告・宣伝、わいせつな内容を含むものなどが含まれます。
Eメールで届く一般的な迷惑メールとの大きな違いは、連絡手段が電話番号であるという点です。Eメールアドレスとは異なり、電話番号はより個人に直結した情報であり、SMSはプッシュ通知で表示されることも多いため、受信者の目に触れやすく、開封率が高い傾向にあります。この特性が悪用され、SMSが迷惑メッセージの送信経路として利用されるのです。
知らないうちに?SMSに迷惑メールが届く3つの主な原因
ご自身の電話番号を不用意に教えた覚えがないのに、なぜ迷惑SMSが届くのでしょうか。その主な原因として、以下の3つが考えられます。
- 電話番号の流出・漏洩
- 過去に利用したウェブサービスやアプリからの情報漏洩、あるいは悪意のある第三者が作成した名簿などから、あなたの電話番号が流出している可能性があります。残念ながら、一度流出してしまった電話番号を完全に回収することは困難です。
- ランダムな番号への一斉送信
- 送信者が、電話番号の組み合わせをランダムに生成し、手当たり次第に大量のSMSを送信しているケースです。この場合、あなたが何かをしたから届くというわけではなく、偶然ターゲットになってしまったと考えられます。
- フィッシングサイトなどへの誤入力
- 過去にフィッシングサイトや不審なウェブサイトとは知らずに、ご自身の電話番号を入力してしまった場合、それがリスト化され、迷惑SMSの送信先として悪用されることがあります。
これらの原因から、誰にでも迷惑SMSが届く可能性があると言えます。
こんな種類がある!迷惑SMSの典型パターンと危険性
迷惑SMSには、様々な種類とそれに伴う危険性が潜んでいます。代表的なものとしては、以下のようなパターンが挙げられます。
- フィッシング詐欺
- 実在する企業やサービスを装い、偽のウェブサイトに誘導してID、パスワード、クレジットカード情報などを盗み取ろうとします。金銭的被害や個人情報悪用のリスクが非常に高いです。
- 架空請求詐欺
- 利用した覚えのないサービスの料金や、未払い金があるかのように見せかけ、金銭を騙し取ろうとします。無視が基本ですが、巧妙な文面で不安を煽ってきます。
- 当選・給付金詐欺
- 「高額当選しました」「給付金が受け取れます」といった甘い言葉で誘い、手続き費用や個人情報を要求してきます。
- 広告・宣伝
- 興味のない商品やサービス、情報商材などの広告を一方的に送り付けてきます。不快なだけでなく、悪質なサイトへ誘導されることもあります。
- 国際迷惑SMS
- 海外の事業者から、国際料金のかかる電話番号へ折り返しさせようとしたり、不審な投資話を持ちかけたりするケースもあります。
これらの迷惑メールは、単に不快なだけでなく、金銭的被害や個人情報漏洩といった深刻なトラブルに発展する危険性をはらんでいます。
【実例で学ぶ】これは怪しい!迷惑SMSの典型的な手口5選
言葉で説明されても、実際にどのようなSMSが危険なのかイメージしにくいかもしれません。ここでは、典型的な迷惑SMSの手口を具体的な文面例を交えながら5つご紹介します。これらの実例を参考に、ご自身のスマートフォンに届いたSMSが安全かどうかを見極める目を養いましょう。
手口1:巧妙なフィッシング詐欺!偽サイトへ誘導するSMS
最も警戒すべき手口の一つが、フィッシング詐欺を目的としたSMSです。実在する企業やサービスになりすまし、本物そっくりの偽サイトへ巧みに誘導します。
事例:宅配業者や金融機関を装ったSMSの文面例
- 宅配業者を装う例
- 「お客様宛にお荷物のお届けに上がりましたが、ご不在でした。下記URLより再配達日時をご指定ください。 [不審なURL]」 「【〇〇運輸】集荷依頼を承りました。伝票番号:123456789 詳細はこちら:[不審なURL]」 このようなSMSは、多くの方が荷物の到着を待っている心理を悪用しています。
- 金融機関を装う例
- 「【××銀行】お客様の口座に不正ログインの試みが検知されました。セキュリティ保護のため、至急下記よりご確認ください。 [不審なURL]」 「〇〇カードです。お客様のカードが第三者により不正利用された可能性があります。ご利用状況の確認をお願いします。 [不審なURL]」 緊急性を煽り、冷静な判断をさせないように仕向けてきます。
これらのSMSに記載されたURLをタップすると、本物のウェブサイトと見分けがつかないほど精巧に作られた偽サイトが表示され、ID、パスワード、暗証番号、クレジットカード情報などの入力を求められます。
手口2:身に覚えのない架空請求!不安を煽る高圧的なSMS
利用した覚えのないサービスの料金や、過去の未払い金などを口実に、金銭を要求してくる架空請求のSMSも後を絶ちません。
文面例: 「有料動画サイトの未納料金が発生しております。本日中にご連絡いただけない場合、法的措置に移行します。連絡先:[電話番号]」 「以前ご登録されたコンテンツの解約手続きが完了しておりません。延滞料金〇〇万円のお支払いをお願いします。詳細は[不審なURL]」
このようなSMSは、「法的措置」「差し押さえ」といった言葉で受信者の不安を煽り、冷静さを失わせて電話をかけさせたり、金銭を振り込ませたりしようとします。身に覚えのない請求には絶対に応じないことが鉄則です。
手口3:「当選しました」に注意!甘い言葉で誘う詐欺SMS
「高額当選」「賞品プレゼント」「特別な給付金」など、魅力的な言葉で受信者の射幸心を煽り、個人情報や手数料名目の金銭をだまし取ろうとする手口です。
文面例: 「おめでとうございます!現金100万円の当選権利が発生しました。お受け取りはこちらから:[不審なURL]」 「限定給付金のご案内です。受給資格をご確認の上、お手続きください。 [不審なURL]」
これらのSMSは、リンク先のサイトで氏名、住所、電話番号、銀行口座情報などを入力させたり、「受け取り手数料」「発送費用」といった名目で少額の金銭を振り込ませようとしたりします。うまい話には必ず裏があると考え、安易に信用しないようにしましょう。
手口4:アダルト・出会い系!興味を引いて誘導する不審なSMS
アダルトサイトや出会い系サイトへの登録を促したり、興味を引くような内容で不審なサイトへ誘導したりするSMSも多く見られます。
文面例: 「〇〇さんからメッセージが届いています。ご確認はこちら:[不審なURL]」 「限定アダルト動画が見放題!今すぐアクセス:[不審なURL]」
これらのSMSは、不快感を与えるだけでなく、リンク先が悪質なサイトであったり、ワンクリック詐欺(サイトを閲覧しただけで高額な料金を請求される手口)の入り口になっていたりする可能性があります。興味本位でアクセスするのは非常に危険です。
手口5:海外からの怪しい勧誘やもうけ話のSMS
国際電話番号から、不審な投資話や副業の勧誘、あるいは海外の宝くじ当選といった内容のSMSが送られてくることがあります。
文面例: 「(英語や中国語など外国語のメッセージで)素晴らしい投資機会があります。詳細は…」 「国際宝くじにご当選されました。賞金受け取りのためには…」
これらの多くは詐欺であり、個人情報を盗まれたり、国際電話料金が発生する番号へ誘導されたりする危険性があります。心当たりのない海外からのSMSは、基本的に無視するのが賢明です。
【iPhone/Android別】迷惑SMS拒否設定のやり方徹底ガイド
迷惑なSMSを繰り返し受信するのは非常にストレスですよね。幸い、iPhoneやAndroidスマートフォンには、迷惑SMSを拒否したりフィルタリングしたりする機能が備わっています。また、各携帯電話キャリアも迷惑SMS対策サービスを提供しています。ここでは、それぞれの設定方法を分かりやすく解説します。
iPhoneユーザー向け!迷惑SMSを拒否する3つの設定ステップ
iPhoneで迷惑SMS対策を行うには、主に以下の3つの方法があります。
ステップ1:「不明な差出人をフィルタ」機能で効果的に分類
iOSには、連絡先に登録されていない差出人からのiMessageを自動的に別のリストに振り分ける「不明な差出人をフィルタ」機能があります。これはSMSには直接適用されませんが、iMessage経由の迷惑メッセージ対策には有効です。
- 「設定」アプリを開きます。
- 「メッセージ」をタップします。
- 下にスクロールし、「不明な差出人をフィルタ」のスイッチをオン(緑色)にします。
これにより、連絡先にない人からのiMessageは「不明な差出人」タブに分類され、通常のメッセージリストとは別に管理できます。
ステップ2:特定の差出人(電話番号)を個別にブロックする方法
特定の電話番号から繰り返し迷惑SMSが届く場合は、その番号を個別にブロックすることができます。
- 迷惑SMSを開きます。
- 画面上部の差出人情報(電話番号や名前)をタップします。
- 「情報」(iマーク)をタップします。
- 再度、差出人情報をタップします。
- 「この発信者を着信拒否」をタップし、確認画面で「連絡先を着信拒否」を選択します。
ブロックした相手からのメッセージや電話、FaceTime通話は届かなくなります。
ステップ3:キャリア提供の迷惑SMSフィルターサービスを活用
NTTドコモ、au、ソフトバンク、楽天モバイルといった主要キャリアは、それぞれ独自の迷惑SMS対策サービスを提供しています。これらのサービスを利用することで、より効果的に迷惑SMSをブロックできます。
設定方法はキャリアによって異なりますので、後述する「主要キャリア別!迷惑SMSフィルターサービスと設定方法まとめ」や、各キャリアの公式サイトをご確認ください。
Androidユーザー向け!迷惑SMSを拒否する3つの設定ステップ
Androidスマートフォンでも、OS標準機能やキャリアのサービスを利用して迷惑SMS対策が可能です。
ステップ1:標準メッセージアプリのスパム(迷惑)対策機能をON
多くのAndroid端末に標準搭載されている「Googleメッセージ」アプリなどには、スパム(迷惑)メッセージを検知し、自動的に専用フォルダに振り分けたり警告を表示したりする機能があります。
- 「メッセージ」アプリを開きます。
- 右上のメニューボタン(縦の三点リーダーなど)をタップし、「設定」を選択します。
- 「スパム対策」や「迷惑メール設定」といった項目を探し、有効(ON)にします。(機種やアプリのバージョンにより名称や手順が異なる場合があります。)
ステップ2:特定の差出人(電話番号)をブロックリストに追加
iPhoneと同様に、Androidでも特定の電話番号からのSMSを個別にブロックできます。
- 迷惑SMSを開きます。
- 右上のメニューボタンをタップします。
- 「詳細」や「連絡先のオプション」といった項目から、「ブロックしてスパムとして報告」や「番号をブロック」などを選択します。(機種やアプリにより表現が異なります。)
ブロックした番号からのメッセージは受信しなくなります。
ステップ3:キャリア提供の迷惑SMSフィルターサービスを活用
Androidユーザーも、契約している携帯電話キャリアが提供する迷惑SMS対策サービスを利用することで、より高度なフィルタリングが期待できます。詳細は次項、または各キャリアの公式サイトをご確認ください。
主要キャリア別!迷惑SMSフィルターサービスと設定方法まとめ
日本の主要な携帯電話キャリアは、それぞれ独自の迷惑SMS対策サービスを提供しています。これらのサービスを利用することで、より効果的に迷惑SMSを防ぐことが可能です。
以下に各キャリアの代表的なサービスと、設定方法の概要(または確認先)をご紹介します。 (※サービス内容や設定方法は変更される場合があるため、必ず各キャリアの公式サイトで最新情報をご確認ください。)
docomo(ドコモ)ユーザー向けの迷惑SMS対策サービス
NTTドコモでは、「迷惑メッセージ(SMS)拒否設定」サービスを提供しています。My docomoから設定変更が可能です。
- 主な機能
- 個別番号受信・拒否、電話番号が非通知のSMS拒否、海外事業者からのSMS拒否、特定の文字列を含むSMS拒否など。
- 設定方法
- My docomoにログインし、「お手続き」→「契約・料金」→「オプションサービス」などの項目から「迷惑メッセージ(SMS)拒否設定」を探して設定します。詳細はドコモ公式サイトでご確認ください。
au(エーユー)ユーザー向けの迷惑SMS対策サービス
auでは、「迷惑メッセージ・電話ブロック」アプリや「迷惑SMSフィルター」機能などを提供しています。(以前は「迷惑SMS(Cメール)フィルター」という呼称もありました。)
- 主な機能
- 迷惑SMSの自動検知・振り分け、特定の番号からのSMS拒否、海外事業者からのSMS拒否など。
- 設定方法
- 「迷惑メッセージ・電話ブロック」アプリをインストールして設定するか、My auから迷惑SMS関連のフィルター設定を行います。詳細はau公式サイトでご確認ください。
SoftBank(ソフトバンク)ユーザー向けの迷惑SMS対策サービス
ソフトバンクでは、「迷惑メールブロック」サービスの一環としてSMSのフィルタリング機能を提供しています。My SoftBankから設定できます。
- 主な機能
- 迷惑SMSの自動振り分け、個別番号指定受信・拒否、なりすましメール拒否(SMSにも一部適用)、URLリンク付きSMS拒否など。
- 設定方法
- My SoftBankにログインし、「メール設定」→「迷惑メールブロックの設定」などの項目からSMS関連の設定を行います。詳細はソフトバンク公式サイトでご確認ください。

楽天モバイルユーザー向けの迷惑SMS対策サービス
楽天モバイルでは、「Rakuten Link」アプリ内の機能や、OS標準の機能を利用した迷惑SMS対策が中心となります。
- 主な機能
- 「Rakuten Link」アプリでの迷惑メッセージのブロック・報告機能。OS標準の迷惑メッセージフィルタリング機能の活用。
- 設定方法
- 「Rakuten Link」アプリ内で不審なメッセージを長押ししてブロック・報告します。OSの設定はiPhone、Androidそれぞれの標準機能に従います。詳細は楽天モバイル公式サイトでご確認ください。

これらのキャリア提供サービスを積極的に活用し、ご自身の利用状況に合わせて設定を見直すことが大切です。
もう受信したくない!迷惑SMSを減らすための予防策4選
迷惑SMSが届いてから対処するのも大切ですが、できることなら未然に防ぎたいものです。ここでは、迷惑SMSの受信リスクを減らすために日頃から心がけたい予防策を4つご紹介します。
対策1:電話番号の公開・登録は慎重に行う
ご自身の携帯電話番号は、重要な個人情報の一つです。不特定多数の人が閲覧できるインターネット上の掲示板やSNSのプロフィールなどに、むやみに電話番号を公開するのは避けましょう。
また、懸賞サイトやアンケートサイト、あまり信頼性の高くないウェブサービスなどに会員登録する際も、電話番号の入力が本当に必要かどうかをよく考え、提供元が信頼できる場合にのみ入力するように心がけましょう。
対策2:信頼性の低いサイトやアプリに電話番号を登録しない
提供元が不明なアプリや、セキュリティ対策が不十分と思われるウェブサイトに安易に電話番号を登録すると、その情報が悪用されたり、第三者に流出したりするリスクがあります。
アプリをインストールする際は公式ストアから入手し、提供元の評判やレビューを確認する、ウェブサイトを利用する際は運営者情報やプライバシーポリシーを確認するなど、情報を提供する前に一度立ち止まって安全性を確かめる習慣をつけましょう。
対策3:キャリアの迷惑メール対策サービスを最大限活用する
前述したように、各携帯電話キャリアは迷惑SMS対策のための様々なサービスや機能を提供しています。これらのサービスを最大限に活用し、ご自身の利用状況に合わせてフィルタリングの強度などを適切に設定することが、迷惑SMSを効果的に減らす上で非常に重要です。
定期的に設定内容を見直し、最新のサービス情報をチェックするようにしましょう。
対策4:OS・アプリを常に最新の状態に保つ!セキュリティ意識を高める
スマートフォン本体のOS(iOSやAndroid)や、インストールしているアプリ(特にメッセージアプリやセキュリティ関連アプリ)は、常に最新のバージョンにアップデートしておくことが大切です。
ソフトウェアのアップデートには、既知の脆弱性(セキュリティ上の欠陥)を修正する重要な更新が含まれていることがよくあります。これらを放置すると、悪意のある攻撃者に狙われるリスクが高まります。また、日頃からセキュリティに関する情報に関心を持ち、不審な動きに気づけるよう意識を高めておくことも、重要な予防策の一つです。
迷惑SMSが届いたらどうする?NG行動と正しい対処3ステップ
どれだけ気をつけていても、迷惑SMSが届いてしまうことはあります。そんな時、慌てて不適切な行動をとってしまうと、被害を拡大させることになりかねません。ここでは、迷惑SMSを受信した際に「絶対にやってはいけないNG行動」と、「落ち着いて行うべき正しい対処法」を3つのステップで解説します。
【NG行動】これだけはダメ!やってはいけない3つのこと
迷惑SMSが届いた際に、以下の行動は絶対にとらないでください。
NG1:URLや添付ファイルは絶対に開かない
メッセージ内に記載されているURL(ウェブサイトへのリンク)や、添付されているファイルは、絶対にクリックしたり開いたりしてはいけません。これらは、フィッシングサイトへ誘導したり、スマートフォンにウイルスを感染させたりするための罠である可能性が非常に高いです。
NG2:安易に返信したり電話をかけたりしない
迷惑SMSに対して返信したり、記載されている電話番号に電話をかけたりするのも厳禁です。返信することで、あなたの電話番号が「現在使われている有効な番号である」と相手に教えてしまうことになり、さらに多くの迷惑SMSが送られてくる原因になる可能性があります。また、高額な通話料が発生する特殊な電話番号へ誘導されるケースもあります。
NG3:個人情報を入力したり金銭を支払ったりしない
当然のことながら、SMSの指示に従って個人情報(ID、パスワード、クレジットカード番号、暗証番号など)を入力したり、金銭を支払ったり(振り込んだり)してはいけません。これらは詐欺師の思う壺です。
【正しい対処法】落ち着いて行動!迷惑SMSへの対処3ステップ
迷惑SMSを受信してしまった場合は、以下のステップで冷静に対処しましょう。
ステップ1:メッセージを無視して削除する
最も基本的で安全な対処法は、そのメッセージを完全に無視し、スマートフォンから削除することです。何の反応も示さなければ、相手に「この番号は反応がない」と判断させ、次のターゲットに移る可能性が高まります。
ステップ2:送信者をブロックし、キャリアや公的機関へ報告
繰り返し同じ送信元から迷惑SMSが届く場合は、前述した方法で送信者をブロックしましょう。
さらに、悪質なSMSについては、契約している携帯電話キャリアや、以下の公的機関などに情報提供(報告)することも検討しましょう。同様の被害拡大を防ぐために役立ちます。
- 各携帯電話キャリアの迷惑SMS報告窓口
- フィッシング対策協議会(フィッシング詐欺の場合)
- 迷惑メール相談センター(一般財団法人日本データ通信協会)
- 警察庁 サイバー犯罪対策プロジェクト
ステップ3:万が一被害に遭ったら速やかに専門機関へ相談
もし、誤ってURLをクリックして個人情報を入力してしまったり、金銭を支払ってしまったりした場合は、できるだけ早く専門機関に相談してください。
迅速な対応が、被害の拡大を防ぐ鍵となります。
まとめ:迷惑SMS対策を万全にし、安全なスマホ利用を心掛けよう

本記事では、SMSで送られてくる迷惑メールについて、その原因や具体的な手口、見分け方のポイント、そしてiPhone・Androidやキャリアごとの拒否設定方法、さらには予防策や対処法に至るまで、詳細に解説しました。
SMSは、企業からの重要な通知や家族・友人とのコミュニケーションなど、私たちの生活において迅速かつダイレクトに情報を伝えることができる非常に便利なツールです。企業にとっては顧客との大切な接点となり、私たち個人にとっても有益な情報をタイムリーに入手できる手段となり得ます。しかし、その利便性の影で、悪意のある者たちによる迷惑メールの送信という問題も後を絶ちません。
最も重要なのは、「SMSは便利な反面、リスクも伴う」という認識を常に持ち、送信元の確認を怠らない、不審なURLは開かない、安易に個人情報を入力しないといった基本的なセキュリティ意識を高く保つことです。企業も個人も、SMSの特性と潜在的なリスクを正しく理解し、本記事でご紹介したような知識や対策を賢明に活用することで、迷惑メールの脅威を最小限に抑え、この便利なコミュニケーションツールを安全かつ快適に利用し続けることができるでしょう。