【知らなきゃ危険!】SMSオプトインとは?同意取得の重要性と具体的な方法をプロが徹底解説

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「お客様にキャンペーン情報をお届けしたい」
「新商品の案内を送りたい」
「SMSを活用してメルマガを送りたい」

ビジネスを行う上で、お客様への直接的な情報発信は非常に強力なツールです。特に、到達率・開封率が90%以上とも言われるSMS(ショートメッセージサービス)は、その効果の高さから多くの企業が活用しています。

しかし、その手軽さゆえに、”一つ”重要なルールを見落としがち。それが今回お話しする「オプトイン」です。もし、このルールを知らずにSMSを配信してしまうと、企業の信頼を損なうだけでなく、法律違反になる可能性も…。

この記事では、SMSマーケティングを始めたい、あるいはすでに始めているけれど「オプトインって何?」と不安に感じているあなたのために、誰よりも分かりやすく解説します。

目次

「オプトイン(Opt-in)」とは?

オプトインとは、一言でいうと「受信者が、企業からの情報を受け取ることを事前に許可・承諾すること」を指します。英語の “opt-in” が「参加する」「加入する」といった意味を持つことからもイメージしやすいかもしれません。

つまり、「私の携帯番号に、あなたのお店からSMSを送ってもいいですよ」という、お客様からの事前の「YES」がオプトインです。

オプトインがない状態=迷惑メールとほぼ同じ!

逆の言葉に「オプトアウト(Opt-out)」があります。これは「受け取っていた情報の配信を停止すること」を意味します。メールマガジンの最後によくある「配信停止はこちら」というリンクが、まさにオプトアウトの手続きです。

ここで重要なのは、販促目的のSMSにおいては、「とりあえず送って、嫌なら停止(オプトアウト)してもらおう」という考え方は通用しないということです。

許可なく送られてくるSMSは、受信者にとっては迷惑メールと何ら変わりありません。あなたも、登録した覚えのないお店から突然セールスのSMSが届いたら、「どうして私の番号を知っているの?」「迷惑だな」と感じるはずです。

こうした無許可の配信は、お客様に不快感を与えるだけでなく、企業のブランドイメージを大きく損なう行為なのです。だからこそ、SMSを配信する前の「オプトイン」が、絶対に必要なのです。

なぜSMSのオプトインは絶対に重要なのか?2つの大きな理由

「なるほど、お客様の許可が必要なのは分かった。でも、なぜそこまで厳しく言われるの?」その理由は、大きく分けて2つあります。「法律による規制」と「マーケティング効果の最大化」です。

理由1:法律で定められた義務だから(特定電子メール法)

これが最も重要な理由です。

日本には「特定電子メール法(特電法)」という法律があります。この法律は、事業者による違法・悪質な勧誘行為などを防ぎ、消費者の利益を守ることを目的としています。

そして、この法律の中で、電子メールやSMSなどを使った広告・宣伝(これを「特定電子メール」と呼びます)を送る際のルールが厳しく定められています。

その核心部分が「オプトイン規制」です。

原則として、あらかじめ広告・宣伝メールの送信について同意する旨を通知した者以外の者に対して、特定電子メールを送信することを禁止する。(オプトイン方式の導入)

簡単に言うと、「『送っていいよ』と事前に同意してくれた人にしか、販促SMSを送ってはいけません」と法律で明確に決められているのです。

もし、このルールを破って同意のない相手にSMSを送信した場合、業務改善命令や業務停止命令などの行政処分の対象となる可能性があります。最悪の場合、1年以下の懲役または100万円以下の罰金(法人の場合は3000万円以下の罰金)が科されることもあり得ます。

「知らなかった」では済まされない、非常に厳しい罰則です。安全に事業を続けるためにも、法令遵守は絶対条件なのです。

理由2:マーケティング効果を最大化するため

法律の話をすると少し堅苦しくなりますが、実はオプトインは、企業側にとっても非常に大きなメリットをもたらします。

オプトインを取得しているということは、そのリストにいるお客様は「あなたのお店やサービスに興味があり、情報を受け取ることを自ら望んでいる人」だということです。

このような関心度の高いお客様にアプローチできるため、以下のような効果が期待できます。

  • 高い開封率と反応率
    • そもそも情報が欲しいと思っているため、SMSが届けば高い確率で読んでもらえ、クーポン利用やサイト訪問などの行動にも繋がりやすくなります。
  • 顧客エンゲージメントの向上
    • 一方的な送りつけではなく、許可を得て情報を届けることで、お客様は「大切にされている」と感じます。これにより、企業とお客様の間に良好な関係(エンゲージメント)が築かれます。
  • 配信コストの無駄を削減
    • 興味のない人に送っても読まれずに削除されるだけ。これは配信コストの無駄です。見込みのあるお客様だけに絞って配信することで、費用対効果(ROI)が格段に向上します。
  • ブランドイメージの維持・向上
    • 「迷惑なSMSを送ってくる会社」ではなく、「有益な情報をくれる信頼できる会社」として認識されます。

つまり、オプトインは、法律を守るための「守りの一手」であると同時に、マーケティング効果を高めるための「攻めの一手」でもあるのです。

【実践編】SMSのオプトイン(事前同意)を取得する具体的な方法

では、実際にどうやってお客様からSMS配信の同意を得れば良いのでしょうか。重要なのは、「お客様が、SMSが送られてくることを明確に理解・認識した上で、自らの意思で同意する」というプロセスをしっかりと作ることです。

ここでは、代表的な4つの方法をご紹介します。

1. Webサイトのフォームに組み込む

最も一般的で効果的な方法です。会員登録、資料請求、お問い合わせなどのフォームに、SMS配信の同意を得るためのチェックボックスを設置します。

【フォーム設置のポイント】
□ 弊社の新商品やお得なキャンペーン情報をSMSで受け取る

※注意点※

  • チェックボックスはデフォルトでOFFに:最初からチェックが入っている状態は、知らない間に同意させてしまう可能性があり、無効と判断されるリスクがあります。必ず、お客様自身の意思でチェックを入れてもらう形にしましょう。
  • 目的を明確に記載する:「どんな情報が」「どのくらいの頻度で」送られてくるのかを具体的に記載すると、お客様は安心して同意しやすくなります。(例:「月に2回程度、セールやクーポン情報をお届けします」)
  • プライバシーポリシーへのリンクを設置:取得した個人情報(電話番号)の利用目的を明記したプライバシーポリシーへのリンクを近くに設置することも重要です。

2. 店舗での紙媒体による取得

実店舗をお持ちの場合、会員カードの申込書やアンケート用紙などで同意を得る方法も有効です。

Webフォームと同様に、「SMSでの情報配信に同意しますか?」という項目を設け、お客様自身にチェックを入れてもらいます。この際も、配信内容や目的をきちんと伝え、口頭でも確認するとより丁寧です。

ただし、紙で取得した情報は、後からデータ入力する手間が発生します。入力ミスがないように注意しましょう。

3. ダブルオプトインで確実性を高める

ダブルオプトインとは、同意の意思確認を2段階で行う方法です。より確実性が高く、お客様の意思を尊重する丁寧な方法として推奨されています。

【ダブルオプトインの流れ】

  1. 仮登録:お客様がWebフォームなどから電話番号を登録し、SMS配信にチェックを入れる。
  2. 確認SMSの送信:システムからお客様の番号宛に、「ご登録ありがとうございます。こちらのURLをクリックして登録を完了してください」といった内容の確認SMSを自動送信する。
  3. 本登録:お客様がSMS内のURLをクリックすることで、初めて同意が完了し、本登録となる。

この方法のメリットは、「電話番号の入力間違いを防げる」「本人が確かに同意したという強い証拠になる」という点です。少し手間は増えますが、質の高いリストを構築でき、後のトラブルを未然に防ぐことができます。

4. SMSの特定キーワードによる登録

特定のキーワードをSMSで送信してもらうことで、登録を促す方法です。例えば、店舗のポスターやWebサイトで「『セール情報希望』とXXXXX番にSMSを送って、お得な情報をゲット!」のように告知します。

お客様が自発的にアクションを起こすため、非常に積極的な同意と見なすことができます。イベントやキャンペーンと連動させやすい手法です。

同意を得たらOKじゃない!オプトイン取得・管理の重要注意点

同意さえ取れれば、何をしても良いわけではありません。お客様との信頼関係を継続するために、以下の点も必ず守りましょう。

1. 同意の記録を保管する

「いつ」「誰が」「どの方法で」同意したのか、その記録をきちんと保管しておく義務があります。万が一、消費者から問い合わせがあったり、行政から調査が入ったりした場合に、「私たちは正しく同意を得ています」と証明するために不可欠です。

多くのSMS配信サービスでは、同意取得の記録をシステム上で管理できる機能が備わっています。

2. オプトアウト(配信停止)の方法を必ず明記する

オプトインと同じくらい重要なのが、オプトアウトの方法を分かりやすく提示することです。特定電子メール法でも、配信停止の意思を事業者に伝えられるようにすることが義務付けられています。

SMSの本文中に「配信停止はこちら」といったURLを記載したり、「停止の場合は『NO』と返信」のような案内を入れたりするのが一般的です。いつでも簡単に配信を止められるという安心感が、結果的にお客様との信頼関係に繋がります。

3. 配信目的以外のSMSは送らない

例えば、「セール情報をお届けします」という目的で同意を得たにもかかわらず、全く関係のないサービスの勧誘SMSを送るのはNGです。同意を得た目的の範囲内で、お客様にとって有益な情報を届けることを心がけましょう。

SMSオプトインの活用事例

正しくオプトインを取得すれば、SMSは非常に強力なマーケティングツールになります。具体的な活用シーンを見てみましょう。

  • ECサイト:タイムセールのお知らせ、再入荷通知、限定クーポンの配布
  • 飲食店:季節限定メニューの案内、予約のリマインド、来店後のサンキュークーポン
  • 美容院・クリニック:予約の前日確認(ドタキャン防止)、キャンペーン情報、定期健診の案内
  • 不動産業:内覧会の告知、新着物件情報、契約更新のリマインド
  • 人材派遣:新しい仕事情報の案内、面接日時のリマインダー

いずれの用途も、高い開封率を誇るSMSだからこそ、お客様に確実に情報を届け、次のアクションを促すことができるのです。

まとめ:SMSのオプトインは、信頼を築くコミュニケーションの第一歩

今回は、「SMSのオプトイン」をテーマに、その意味から法律、具体的な取得方法までを詳しく解説しました。

最後に、この記事の重要なポイントを振り返りましょう。

  • オプトインとは、販促SMSを送る前の「事前の同意」のこと。
  • 「特定電子メール法」で法律上の義務とされており、違反すると厳しい罰則がある。
  • オプトインは、関心の高い顧客にアプローチできるため、マーケティング効果を最大化する。
  • 同意の取得はWebフォームや書面で行い、ダブルオプトインがより確実。
  • 同意の記録保管と、配信停止(オプトアウト)方法の明記も必須。

SMSマーケティングは、お客様との距離を縮める素晴らしい手法です。しかし、それはお互いの信頼関係の上に成り立っています。

オプトインは、その信頼を築くためのコミュニケーションの第一歩です。決して面倒な規制だと思わずに、お客様との約束を守り、健全な関係を育むための重要なプロセスだと捉えましょう。

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この記事を書いた人

SMS FourS(エスエムエスフォース)というサービスを展開しているからこそ、お伝えができる最新の知見を基に皆様にお役立ち情報を発信いたします!

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